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ヨーロッパ周遊を割と詳細に振り返ってみた【イタリア、ローマ・バチカン】

ローマ

永遠の都ローマ

ローマといえばローマの休日。

ローマの休日といえばジェラート、真実の口、サンタンジェロ城、スペイン階段。

これら映画の舞台に加え、コロッセオ、フォロ・ロマーノ、パンテオンなどの遺跡群も点在する、見どころ満載の観光スポット。

ヴェネチアやミラノよりも物価が安いのも魅力的だ。

ローマの代表的な鉄道駅、テルミニ駅に到着したらまず、両替所に行って200ドルをユーロに両替した。

この窓口のお兄さんがいい人だった。

最初は200ドルを120ユーロで両替すると言ってきた。当時は100ドルが85ユーロくらいだったので、できれば170ユーロに近い値で両替したかった。

別の両替所を当たろうと考えサンキューと言い立ち去ろうとした。すると引き止めてきて、わかった140ユーロでどうだ。と言ってきた。

最終的に140ユーロで合意し、結果20ユーロ得することができた。

サンキューからの立ち去ろうとするコンボ強い。秒速で20ユーロ=24,00円稼いだ。笑

両替が終わって150ユーロを財布にしまっていたら、彼は食べかけのシリアルをかき込んでいた。これがのちにシリアルエクスチェンジャーとして語り継がれることとなった。

同じく駅構内の観光案内所でローマパス(38.50ユーロ)を購入した。

  • 最初に入る観光名所が2カ所無料
  • 公共交通機関が72時間乗り放題

といった特典がある。

このパスを使うと、ローマ市内にある博物館・美術館・遺跡などの観光スポットの内、最初に入る2つの入場料が無料になる。優先レーンがある場合はそこを通って並ぶ時間を短縮して入場する事ができる。

3つ目以降は優先レーンが使えなくなるが、窓口でパスを提示すれば割引価格でチケットを購入できる。

また、公共交通機関乗り放題のパスとしての役割もあり、最初の利用から72時間乗り放題になる。

ちょっとしたブックレットのようなパッケージでかっこいい。思い出にもなる。観光スポットガイド、地図付き。

これとは別にローマパス48もある。

24ユーロと安めだが、無料で入れるスポットは1つで、公共交通機関も48時間しか使えないため普通のタイプがおすすめ。

バチカンパスでは無いのでバチカンでは使えない点に注意しよう。

ローマパスを使って早速コロッセオに行ってみた。

コロッセオはおそらくローマで人気No. 1の観光スポットため、慢性的に混雑している。ローマパスがあれば優先レーンで悠々と入場できるのでまず使うならここがいい。

コロッセオは予想したとおり行列ができていたが、ローマパスのおかげでほとんど待たずに入場できた。炎天下で長時間の待ち時間は苦痛だったのでかなり楽になったと思う。

アリーナ席は1階部分と2階部分に分かれており、最大で4〜6万人ほど収容できたそうだ。

舞台が剥がれているので地下、というか1階部分の構造をみることができる。ここに剣奴や猛獣が控えていた。

夜はライトアップされる。

コロッセオのすぐそばにはフォロ・ロマーノがある。

現在の会合などの意味があるフォーラムの語源になったとされる場所。それもそのはず、ここでローマを支配していた元老院が会議を開いていたからだ。

フォロ・ロマーノにはコロッセオとの共通チケット(一枚でコロッセオとフォロ・ロマーノ両方に入場できる)で入場する。

そのため、ローマパスを使って両方見た場合も当然1つとカウントされるので、他にもう1つ別の観光スポットに無料で入場できる。

入り口には凱旋門が立っており、ここから先がフォロ・ロマーノ。

ティトゥスの凱旋門

コロッセオとフォロ・ロマーノ周辺にはあと2つ凱旋門が存在する。

コロッセオの近くにあるコンスタンティヌスの凱旋門、そしてフォロ・ロマーノの奥の方にあるセプティミウス・セウェルスの凱旋門。

まるで凱旋門のバーゲンセールだ。

門をくぐってすぐの入り口付近に、ちょっとした高台がある。ここからコロッセオの全体像を撮影可能。

中は結構広い。確かに会合に使われていたような規模感ある。

猫ならおそらく入場無料

当時の建物がほとんど修復されずにこの状態で保存されているのは驚くべきことだ。

規模の大きさや凱旋門などの建物跡が、かつてここが重要な会合場所として機能していたことを物語っている。

フォロ・ロマーノに接続されているパラティーノの丘という小高い丘がある。

ここからフォロ・ロマーノを見下ろすことができる。

フォロ・ロマーノ近辺にはストリートパフォーマーがいる。カメラを向けたらこっちに気付いて突然決めポーズを取り始めたのでお金を渡さずさっさと退散した。

その夜、うなされて目が覚めると、暗闇の中にぼぅっと浮かび上がる奴の姿があった…

フォロ・ロマーノのにあるのはヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念館

どちらから見ても素晴らしい外観をしている。

記念館の裏にはカピトリーニの丘と、カピトリーニ美術館

有名な、狼に授乳されてるロームスとレムスの銅像がある。

こっちみんな

授乳というより、パン食い競争の液体バージョンにしか見えない。

パンテオンとは万神殿と訳される。紀元125年に建てられたもの。

中に入ると中心に穴が開いており、光が差し込んでいる。雨の日にどうなるのかは謎。シートをかけて雨水を防ぐのかも。

ローマ人の憩いの場、ナヴォーナ広場とポポロ広場

ポポロ広場の近くのサンタマリアデルポポロ教会

トレヴィの泉

後ろ向きでコインを投げると願いが叶うという泉。なんでも叶うというわけではなく、ローマ再訪、離婚など叶えられる願いは限られている。コインは寄付に回される。

観光客で賑わっていたが、コインを投げている人があまりいなかった。

夜に行くとライトアップされて緑色になっている。

スペイン階段といえばローマの休日でおなじみなスポット

日陰に歩き疲れた多くの観光客が階段に座り込んでいた。

映画ではアン王女が階段に座ってジェラート(アイスクリーム)を食べているシーンがあり、観光客がそれを真似したため階段がジェラートまみれになった。

その結果、階段での飲食および座り込みも禁止になってしまった。座ると注意される。

真実の口

平たい顔族を地で行くような像。人気の撮影スポットで長蛇の列に並ぶ必要がある。

入場料はなく任意だが、係員が座っていてお金入れてくれ感を出している。1ユーロくらい入れたら、係員が写真を5枚くらい撮ってくれた。

サンタンジェロ城はもともとハドリアヌス帝の霊廟として建てられたが敵の侵入を防ぐための要塞としての機能が拡張されて城に変わった。

設置サンタンジェロという呼び名の通り、聖天使の像が象徴的。

夜になると黄金にライトアップされる。

ヴァチカン近くのテヴェレ側沿いに立っており、夜になると水面に反射したサンタンジェロ城を拝むことができる。

夕飯はトラステヴェレ地区のピッツェリアでとろう。安くておいしい本格的なローマピッツァが食べれる。

ストリートパフォーマーが歌や手品などをやっていて楽しめる。

ローマって遺跡がたくさんあるのはいいけど、失礼ながら一歩間違えれば廃墟だしオフィス街のようなものが見当たらない。

首都として機能しているのだろうか。

あとで知ったのは、ローマ中心部の遺跡群の集まるスポットから南西のあたりにエウルという場所があり、その辺りはビルやオフィスが並んでいるようだ。

地下鉄でも行けるので日数に余裕があったら行ってみよう。

バチカン

ローマ市内にある世界最小の国として有名なバチカン。

「ローマ市内にある」という表現がしばしば聞かれるが、この表現は適当では無いような気もする。ちゃんとした独立国家だからバチカンのある土地はローマ(イタリア)ではなくバチカンであり、そう考えると「ローマ市内にある」のは間違いで正しくは「ローマに囲まれている」だと思う。笑

ちなみに世界で5番目に小さいサンマリノ共和国もイタリア内にあり、ついでに言うと、世界で2番目に小さいモナコ公国はフランス南部のニースのあたりにある。

バチカン美術館に並んで美術品を鑑賞した。ローマパスが使えると思って提示したら、ヴァチカンはローマでは無いため使えないと言われた。

それな笑

その代わり国際学生証で4ユーロ安く入ることができた。

詳細はよくわからないがすごい絵がたくさんあることがわかった。(小並感)

バチカン美術館で絶対に見逃せないのはシスティーナ礼拝堂。壁を見上げるとミケランジェロの最高傑作「最後の審判」が描かれている。


ミケランジェロは最後の審判を含む、人間の創造・堕落・救済を表現した天井画をシスティーナ礼拝堂に描いたそうだ。

天井の中央部には創世にの天地創世、アダムとイブ、ノアの方舟の3場面が描かれている。また、天井四隅にはイスラエル人の救済についての場面も書かれているらしい。

壁画よりも下部はサンドロ・ボッティチェリ、ピエトロ・ペルジーノ、ルカ・シニョレッニなどルネサンス初期の巨匠のフレスコ画で覆われており、この空間全てをミケランジェロが手掛けたわけではない。

ミケランジェロが手掛けた部分も助手や神学者のアシストがあったらしい。

アシストがあったとはいえ、これだけの大掛かりで壮大で精巧な絵を描ききった力量が凄まじいと感じた。

ドイツの文豪、ゲーテの台詞を引用すると

「システィナ礼拝堂を見ずして、ひとりの人間がどれほどのことを成し遂げられるかを、明瞭に思い描くことはできない」

完全に同意。

ダ・ヴィンチ、ミケランジェロと並ぶイタリア盛期ルネサンスの三代巨匠の一人、ラファエロ作のアテネの学堂も必見。これはプラトンとアリストテレスがギリシャ時代の哲学者たちに囲まれている様子を描いている。

プラトンが天を指差して抽象的な概念に関心を示しているのに対し、アリストテレスは地面に手を向けて具体的な現象に興味を抱いていることを示している。

ラファエロはプラトンを描くにあたりレオナルド・ダ・ヴィンチをモデルにしたと言われている。

この絵画はバチカン美術館のチケットの絵になっていることに最近気づいた。

肝心な、天をさすプラトンの指が切れてしまっている

プラトンはアリストテレスの師である。左のはげた爺さんがプラトン、右の髭がアリストテレス。

プラトンはブサイクで有名なソクラテスの弟子でもある。

ソクラテスは容姿はグロテスクで弟子のプラトンに「我が師ソクラテスは世界で1番醜い。しかし1番賢い。」と言われていた。

ウィキペディアより

「ソクラテス」と「グロテスク」が妙に語感が良くて笑う

3者の関係は以下の通り。

ソクラテス>プラトン>アリストテレス

アリストテレスは3段論法の基本形式を作ったことで知られる。最も有名なのは

  1. 全ての人間はいずれ死ぬ
  2. ソクラテスは人間である
  3. ゆえにソクラテスはいずれ死ぬ

というもの。ソクラテスに恨みでもあるのかな。

弟子、そして弟子の弟子にも散々な言われようだ。

ヴァチカンといえば、サンピエトロ大聖堂。

正面にはサンピエトロ広場が広がっており、左右に284本のオーダーが立ち並んでいる。

内部のようす

聖堂内部は今まで見て来たどの聖堂の装飾に比べても一つ一つが豪華壮麗で、思わず息を飲んだ。丸屋根の窓から光が差しこんんで神々しい雰囲気を放っており、ここがカトリックの総本山であると印象付けられた。

サンピエトロ大聖堂の前面に広がるサンピエトロ広場は284本ものオーダーでできている。完全な対称で上から見るとその整然とした様がよく見える。

追加料金を払うとクーポラにあがることができる。途中の通路では丸屋根のすぐ近くを通る。

狭い通路を通る。途中にはかなり斜めった通路もある。

クーポラまで上がるとサンピエトロ広場、そしてローマ市内を一望できる。

広場の284本のオーダーが左右均等に配置されていることが一目瞭然。

この辺りには高い建物がないのでサンピエトロ大聖堂が一番高く、遮るもの無く360°のパノラマを見渡せる。

広場の反対にはヴァチカンの敷地が広がっている。

スイスのルツェルンで書いた通り、バチカンの門番として派手な格好をしたスイス衛兵が立っている。バチカンのスイス衛兵は年齢や容姿の制限があるらしい。シビアな世界。

ローマは今まで訪れた中世の街並みを残す都市とは打って変わって、紀元前〜紀元後数百年の古い遺跡が良い状態で保存されている。

中世の街並みの残る都市と比べると彩色などが地味で色あせてはいるが、行く価値があると思う。

ローマを訪れた当時は、長旅の疲れもあったたのとヴェネチアの水の都感に感動していたため、特に驚きは感じなかった。しかし時間を置いて振り返ってみると行って良かったと思える都市だ。

改めて振り返ると

  • コロッセオ→丸
  • パンテオン→丸
  • 真実の口→丸
  • サンタンジェロ城→丸
  • サンピエトロ広場→丸

ローマは丸かった

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