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ヨーロッパ周遊を割と詳細に振り返ってみた【スイス】
スイス
ルツェルン
ベルリンからウルム、ウルムから鉄道を乗り継いでチューリヒ入りし、チューリヒでスイスハーフパスを購入したのちルツェルンへ。
このパスは有効期間中、スイスの全ての交通機関の運賃が半額になるというパスだ。有効期限が1ヶ月か1年間の2種類あり、1ヶ月の方を購入した。当時120スイスフランだった。
値段の差がそこまで大きくなかったので1年のものを購入しようかと考えたが、1ヶ月のものはその場で即発行なのに対し、1年のものは後日郵送ですぐには使えないという制限があったと思う。
窓口で鉄道や船舶のチケットを購入する場合は、窓口の人にハーフパスを渡すか見せれば半額で買えるのだが、券売機で買う場合は注意が必要。
券売機では大人料金と半額の子供料金の2種類がある。自分で半額の子供チケットを購入し、車内や船内で係員が検閲に来たときにそのチケットとハーフパスを一緒に見せるシステムだった(今は違うかもしれない)。
券売機にはQRコードを読み取る部分があり、ハーフパスにもQRコードが付いていたので、それをかざせば半額で買えると思っていた。しかしかざしてみるとエラーが表示され買う事ができなかった。戸惑っていると、見かねた中年のスイス人男性が上の段で説明したように使い方を教えてくれたので無事に買う事ができた。
チューリヒからルツェルンまでのチケットを購入。片道1時間半ほどの距離。
エメラルドグリーンのルツェルン湖が美しいスイスの地方都市。有名なピラトゥス山の麓の町。
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シンボルは筆の先っちょみたいなカペル橋。
カペル橋の英語名はチャペルブリッジ。教会のすぐ近くにあったことからそう呼ばれるようになった。一見なんの変哲もない橋だが、作られたのは1396年でヨーロッパ最古の木造の橋ということらしい。
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橋と一体化した8角形の塔を水の塔ウォータータワーと言い、水の中に立つ塔というニュアンスが含まれている。この塔は橋ができる30年前にはすでに立っていたらしい。
この塔がかつて牢屋、拷問部屋として使用されていたというから驚きだ。最初なんの変哲もないちょっと変わった橋だと思ったらまさかの歴史背景があって驚いた。
バルセロナ同様、ルツェルンでも宿の確保ができておらず、またも電話で、飛び込みで宿を探した。
下手くそな英語だったがなんとか通じた。
中心地からはいくらか離れていたが、宿泊代が安くて無料の朝食がついて、さらに特典として滞在期間中の公共交通機関乗り放題券までもらえた。
宿に向かう途中、トロリーバスに乗ってきたのだが、誰もチケットを持っていない感じだった。降りる時に運賃を払うと思ったが、払う人もいなかったため同じようにバスを降り、結果として無賃乗車した。笑
後で分かったが、チケットの購入はその人の良心に委ねられているシステムだという。
チケットマシンでチケットは買うが、それはただ持っているだけで改札に通すことも運転手に見せることもない。その代わり、私服警官か何かが不定期で抜き打ち検査が行い、チケットを持っていないと罰金、ということらしい。
次から気をつけようと思った。
ルツェルンには有名な展望台ピラトゥスクルム、そして世界一の急勾配を誇るピラティス登山鉄道がある。勾配は480‰(パーミル)で、横に1000m進んだ時に上に480m進むことを意味する。角度はだいたい28度。
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東京の八王子市の高尾山の登山鉄道はピラティス登山鉄道と姉妹関係を結んでいる。謎笑
ピラティス山の山頂とルツェルン市内を結ぶのは3つのルートがある。
- ①クルーズ船、登山鉄道
- ②鉄道、登山鉄道
- ③ケーブルカー、バス
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おすすめは①で山頂へ行くルート。せっかく来たからにはクルーズでルツェルン湖の美しさを堪能し、ピラトゥス登山鉄道で世界一の急勾配を体感しよう。
僕は①で山頂まで上がり、③で下山した。ほとんどの人はこのルートで行くと思う。
クルーズはルツェルン中央駅の近くから、ピラティス山の麓まで約1時間かけての道のり。晴れた日のエメラルドグリーンに輝くルツェルン湖、整備された街並み、ピラトゥス山は美しい。午前中早い時間のクルーズがいいと思う。
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麓に着いたら登山鉄道に乗り換える。運良く最前列に座ることができた。山の中をゆっくり進んでいき、山肌が緑から徐々に岩肌になっていくのでムード満点。
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途中で上半身裸で保守点検作業か何かをしている作業員がいる。
山頂の景色。
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ホテルとレストランも存在する。いつか泊まってみたい。
ルツェルン市内を見下ろすことができ、さらに晴れの日ならアルプス山脈も望むことすら可能だ。ルツェルン湖と市街地とアルプスのコントラストは絶景。
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ドイツ滞在中は疲れや旅行の慣れから何となく観光意欲が低下し中だるみっぽくなっていたが、スイスに来たら一気にやる気(笑)が出てきた。
帰りはケーブルカーを使った。途中までは15〜20人くらい乗れる中型のもので、そのあと4〜6人乗りくらいの小型のものに乗り換える。ちなみに小型の方には一人で乗った。笑
他の人はたいてい誰かと一緒にいるのでなんか一人で乗ってるの俺だけで草
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山道を歩く人の姿がありトレッキングもできるようだ。そんなに険しい山道では無いので気軽にトレッキングできそう。
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市内には傷ついたライオンのモニュメントがある。スイスは山岳地帯ゆえ農耕が発達せず古くから傭兵産業が盛んだった。そのため近隣諸国の貴族や王族に仕える傭兵を派遣していた。フランス革命の時にルイ16世を守って戦死したスイス衛兵の追悼を記念して作られたのがライオンモニュメント。
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ローマ教皇を守ったこともあり、その経緯で今でもバチカンにはスイス衛兵が立っている。
ルツェルン滞在中、100均で買ったダイヤル式ロックの番号が知らないうちに変わってしまい、荷物を開けられないというトラブルにあった。
そのとき使っていた100均のダイヤル式ロックは、尖ったもので押しながら番号を変えるとか、一定以上の力を加えながら番号を変えると言った操作を必要とせず、簡単に番号を変えることができるタイプだった。そのため何かの拍子で変わってしまったようだ。
最初に設定していた番号から少しずらした値を入れていったがなかなか開かず、中に入れていたパスポートや財布が取り出せなくて焦った。財布の中にクレジットカードや現金が入っていたので、スーパーで金属用のハサミを購入して強引に鍵を破壊するのも不可能だった。しかし3桁の簡易式ダイヤルロックだったため、めちゃくちゃに回しまくったら開いた。
プロのスリにかかれば100均ダイヤルロックは簡単に破れると思ったけど、素人でも簡単に破れることがわかった。無いよりはあった方がいいだろうと思いお守りがわりに付けていのだが、お守りによって首を締めることになるとは思わなかった。
それ以降はスペアとして持ってきていた別タイプのものを使うようにした。
ルツェルン滞在中に宿で歯ブラシをなくした。スイスは物価が高く、確か歯ブラシの値段も高かった気がするのでイタリアに行くまで歯磨きをしないと決めた。
今思えば探せば安い歯ブラシはあったかもしれない。しかしなぜか探さなかった。
インターラーケン
ユングフラウヨッホの起点になる街。地方都市なルツェルンよりもさらに田舎なので本当に何もないが街自体はかなり綺麗だ。宿もスイスの中ではリーズナブルな部類だったと思う。ある程度標高が高いので早朝は霧ができる。
ユングフラウヨッホにはヨーロッパ一高い展望台がある。
インターラーケンからはインターラーケン・オストからユングフラウ鉄道に乗って、グリンデルワルド、クライン・シャイデックと2回乗り継ぎを経て片道約2時間の道のり。
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インターラーケンの宿はスイスの中ではリーズナブルなのでこの距離が許せるならお得だと思う。
往復200スイスフランのところハーフパスのおかげで100スイスフランで行くことができた。
スイスハーフパスが最も生かせるのがこのユングフラウ鉄道だと思う。パス自体が120フランで、ここに行くだけで100フランも割引かれる。あとは20フラン分、つまり40フラン以上の乗り物に乗れば元が取れることになる。
逆にユングフラウ鉄道に乗らなければスイスハーフパスがお得かどうかは微妙。
緑の山から徐々に雪に覆われていく。山頂に着くと辺り一面が白銀に覆われていた。展望台は標高3,500mの高さなので着いた時は少し気分が悪くなった。
トイレの流しに吐瀉物が吐き散らかされていた。
展望台には入場料はない。おそらく登山鉄道の運賃に入場料が含まれている。
ヨーロッパ一高い展望台だけあって360°視界が広がっている。摩天楼とはまた違った良さがある。高度も料金も高いにもかかわらず多くの人で賑わっていた。
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外の雪の中をトレッキングすることもできる。サンダルだったためとても冷たかくすぐに断念した。サンダルを履いているのは多分僕だけだったと思う。
みんな結構厚木だが、本格的にトレッキングするのでなければ、夏であれば薄着でも十分。
正直なところ、ピラトゥス山の方がよかったかな。笑
ルツェルン市内とかルツェルン湖のパノラマが良かっただけに、決して悪くは無いのだが、今回はなんか物足りない感じがした。
展望台には氷でできた通路があり、ペンギンやワシやイヌなどのモニュメント、氷漬けになったバラや人形が展示されてあった。
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人形を凍らせるとか、何気にサイコパス。
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2017年は酉(とり)年だった。
展望台にはレストランやカフェ、チョコレートのギフトショップがある。やっぱり高いので何も買わず、絶景を眺めて下山した。
帰りの鉄道の中で乗務員が乗客たちに気持ち程度の小さなチョコレートを配っていた。
こういう小さな気配りが嬉しかったりする。徐々に緑が見えてきて自然に溶け込んだ村が見え始める。
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途中、グリンデルワルトで写真をとった。
![](https://i1.wp.com/jude-letitbe.com/wp-content/uploads/2020/03/E01A8E50-33FE-4AA3-922B-08298147EC73_1_201_a.jpeg?resize=960%2C640)
ツェルマット
インターラーケンから鉄道で1時間ほどで有名なマッターホルンのある山の麓の町ツェルマットへ移動。
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街はコンパクトにまとまっていて鮮やかで小綺麗。駅から歩行者天国が続く。
駅の近くにはスーパーやお土産屋さん、レストランなどで賑わいがある。インターラーケンより規模が大きい。
駅から徒歩2分の駅近のバーンホフという名前の宿に宿泊した。駅近でスーパーや飲食店も近く、室内は清潔でキッチンも完備されているので滞在に便利。
ツェルマットにはバラエティに富んだ展望台がある。今回は逆さマッターホルンで有名なゴルナーグラートという展望台に行った。その展望台から少し降りたところに逆さマッターホルン撮影できる池がある。
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登ってる時点でマッターホルンに雲がかかり先行きが悪い感じがした。
岩肌を徐々に登っていき、山頂に到達。
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ツェルマットの有名な展望台だけあって眺めは最高。自然に出来上がった氷河の形状が独特のコントラストを描いて見事だと感じた。
展望台付近にはルツェルンのピラトゥス山同様ホテルもあるのでいつか泊まってみたい。
山頂で写真撮影後、徒歩で下まで降りて逆さマッターホルン撮影スポットへ移動した。
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標識や石の積み重なった祈願所的なスポットがあり、トレッキングをしている感があった。
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撮影スポットに到着。写真の水たまりが逆さマッターホルン撮影スポットの池。何もない池のようだが、一応魚はいる。
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晴れてはいたものの、やや天気が悪く雲と風によって逆さマッターホルンを撮影することは叶わなかった。
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雲がマッターホルンのてっぺんのトンガリ部分に重なってしまっている上、風で池が波打っているので反射していない。不完全な逆さマッターホルンを撮影してそのままトレッキングを兼ねて途中まで下山した。
ゴルナーグラートのトレッキングコースは初心者向けのほとんど装備を必要としない。日本でいう高尾山レベルで本当に気軽にトレッキングできて良いと思った。ゴルナーグラートから降りていく道のりは、普段着とスニーカーで全く問題ないレベル。途中に駅があればトイレも使える。
ただし駅は多くはないので水分を取り過ぎると大変なことになる。トレッキングの途中に草むらで立ちションしてる人を見かけた。気軽にトレッキングできると言っても油断しすぎは禁物。
途中で放飼された顔まで毛に覆われた羊みたいな生き物に遭遇した。一頭の首輪に鈴がついていて、その羊の音を他の羊が追っている感じ。視線を感じたと思ったら牛もいた。
山の天気は変わりやすいというが、だんだんと雲が増えあたりが暗くなり嫌な予感がしてきた。
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予感は的中し、晴れから一転して雨が降りはじめた。折り畳み傘のおかげでずぶ濡れにならずに済んだ。幸い雨はすぐに止んだが、山の天気は変わりやすいというのを実感した。
次の日の朝、ゲストハウスのバルコニーから撮影したマッターホルンがこちら。
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前日よりは天気が良く雲も少ないのでこの日に行くべきだった。この日はミラノ経由でヴェネチアに移動だったので断念。山の天気は変わりやすいというように逆さマッターホルンの撮影は天候に左右されるので、運の要素が強いと思う。午前中の早い時間帯の方が風が少ない可能性が高いので、晴れの日の朝8〜9時くらいが明るくてちょうど良さそうな気がする。ベストショットを撮るにはある程度の滞在日数が必要だ。
夜のツェルマット。
歩行者天国は大勢の人で賑わっておりいい雰囲気だった。日本人旅行者も多いので日本が対応メニューや寿司などの日本食もあった。いずれも安くて2000円とかだったので、とても入れたものでは無くスルーした。
スイスは街がとても綺麗で、街に一歩踏み入れた瞬間から治安がいいとわかる雰囲気が漂っていて驚いた。
また、食費が異常に高いのにも驚いた。バーガーキングやマクドナルドといったお馴染みのファストフード店が日本の2倍近い値段で販売されていた。とても長期間滞在できそうもなかった。破産必至笑
スーパーの惣菜も同様。ヨーロッパ滞在中は食費を節約するためスーパーのサンドイッチばかり食べていたが、スイスのサンドイッチはそれまで訪れてきた国の2倍ほどだった。それまではハム、卵、ツナにレタスなどちょっとした野菜の入ったものを食べていたが、スイス滞在中はハムだけ、卵だけの味気ないものにダウングレードした。笑
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それでもまだ高かった。
どうやら調理されたものが高いらしく、スーパーの食材や冷凍食品はある程度安かった記憶がある。なので共同キッチンを使って自炊していた。特に果物は皮を削げばすぐに食べられる手軽さに加え安いのでおすすめ。
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スイスは物価が高く、街の清潔さもあって治安がいいと感じた。他の国のように、写真写りはいいが実際に行ったら街が汚かった、ということが無かったと思う。もっともこれは田舎の山岳リゾートだからであって、ジュネーヴやチューリヒ、ベルンがどうなのかは知らない。
とにかくスイスの山岳リゾートは、治安の良さとのんびり過ごす店においては自信を持ってお勧めできる。卒業旅行や新婚旅行に向いていると言える。