一人暮らしの部屋探しから引っ越しまでの流れ、部屋選びの注意点、初期費用などまとめてみた
初めての一人暮らしは部屋選びの日程感や選ぶ際にどういったことに注意するべきかがわからないと思う。
物件探しを2回経験した僕が、部屋を探す際のスケジュール感、部屋探しの注意点、契約時の初期費用を伝えていく。
目次
部屋選びのスケジュール
引っ越し予定の2ヶ月前から動く
物件選びは1ヶ月半〜2ヶ月前から動くのが理想だ。
詳しくは後述するが引っ越しの流れは、ネットで部屋探し→不動産屋で内見→審査→荷造り・引っ越しといった流れになる。
時間に余裕がある人は1ヶ月半くらい、平日はあまり時間が取れない人は2ヶ月前から始めるくらいのスケジュール感覚で動こう。
これよりも短いと時間の余裕がなくバタバタしてしまう可能性がある。
かといって、部屋は予約することができないので、たいていは契約から1週間ほどで家賃が発生してしまうので早すぎても都合が悪い。
1ヶ月半〜2ヶ月前なら引っ越しまでの日程のコントロールがしやすく余裕を持って引越しに臨める。
色々な物件を調べる時間的な余裕もあるので、住みたいエリアを調べていくうちにその土地の家賃相場や、物件や施設の位置関係、雰囲気などもなんとなくわかってくるようになり、部屋探しのコツを掴めるようになる。
そのため1ヶ月半〜2ヶ月前くらいがちょうどいいのではないだろうか。
ただし学生用アパートなどは4年生が3月に退去することがわかっているのであらかじめ予約できることもある。
自分の住む部屋の性質も考えながら臨機応変に対応しよう。
契約から入居までは1週間前後が目安
不動産業者や大家はなるべく早く入居者を決めて収入を得たいので、すぐに契約して欲しいと思っている。
大抵は契約してから1週間前後の入居が目安だ。
ただ、僕の経験から言うと、入居は例外的に2週間くらい伸ばすことはできる。
大学を卒業して4月から社会人になるということで、3月中の入居を目指して職場近くで部屋探しをしていた。
3月の頭には理想の物件を見つけたので、通常なら3月8日あたりから家賃が発生するのだが、4月から社会人になることを考慮してもらえたおかげで入居日を3月15日まで伸ばすことができた。
ただ、こういった事情がない限りは1週間前後で入居(=家賃発生)するのが普通。契約が早すぎると無駄に家賃を取られてしまうので注意。
具体的な流れ
部屋探し〜引越しまでの具体的な流れのイメージを示す
引越し予定の2ヶ月前〜1ヶ月前:ネットで部屋探し
- 自分の住みたいエリア、最寄駅、1ヶ月の家賃を決める
- 住みたい部屋の条件を大雑把に決めて、ネットで探し始める
- 最初に考えていた駅だけでなく、前後の駅についても調べてみる
- 住みたいエリア、最寄駅、住みたい部屋の条件を再検討してより具体化していく
- 内見したい物件を絞り込む
引越し予定の1ヶ月前〜2週間前:不動産屋に行って内見
- 不動産屋に出向いて、ネットで絞り込んだ物件が内見できるか確認(予約するのが望ましい)
- 住みたい部屋の条件と予算、だいたいの入居時期を伝える
- ネットで絞り込んだ物件以外にも、提示した条件で他に部屋がないか聞いてみる
- いい物件がなければ後日再訪するか、別の不動産屋に行く
引越し予定の2週間前〜1週間前:不動産屋で部屋の契約
- 物件を決めたら入居審査(だいたい2〜3日以内で審査結果が出る)
- 審査が出たらもう一度不動産屋に出向いて契約書類記入、初期費用の確認、
- 水道・電気・ガス会社の確認
引越し予定の1週間前〜当日:初期費用の支払い、引越し
- 家賃、敷金、礼金、保険金など初期費用を払う
- 引越し当日に水道・電気・ガスが通るように、各会社に連絡(ガスの開栓は立ち合いが必要)
- レンタカーや引越し業者の手配
- 荷物のまとめ
引越し当日
- 不動産屋に鍵を取りに行く
- 荷物を部屋に運ぶ
- ガスの開栓に立ち会う
部屋探し〜引っ越しまでの流れはだいたいこんな感じだと思う。
部屋選びの際に気をつけること
最寄駅からの徒歩時間
駅からの徒歩時間は賃貸サイトに記載されている内容を鵜呑みにせず、実際にGoogle MAPで何分かかるのか確認する。
賃貸サイトを見てきた経験から言うと、最初に記載されていた内容が後で都合の良いように書き換わることもある。
例えば、徒歩20分と記載されていた物件が1週間後には徒歩15分になったり、徒歩12分が8分になったり、ひどいものだと徒歩20分が10分になったりする。
おそらくは中々募集が来ないので徒歩の時間を短く見せて集客する魂胆だろう。このことからも実際に地図で確認しよう。
また、ストリートビューで車道と歩道が分かれているか、道幅が十分に広いかどうかも確認しよう。歩道がなかったり道が狭いと、毎日の通勤・通学がたちまち危険な旅路になってしまう。
周辺の施設、営業時間
周辺環境の確認もしよう。ショッピング施設が充実しているかどうか、自炊するならスーパーは夜遅くまでやっているか、病院はあるか、などを調べよう。
周辺に何もない田舎っぽいところだとスーパーが夜8時頃に閉まることもある。ちょっと残業したり帰りが遅くなったら食材や惣菜を買いに行けなくなってしまう。営業時間まで調べておくと安心。
騒音
近くに病院があると夜中に緊急搬入されてくる救急車で目が覚めるかもしれない。ショッピング施設が近いのは買い物に便利だが車の出入りや人の声が騒音に感じるかもしれない。
駅に近すぎても人が集まるので騒音になりやすく、治安も悪くなりやすい。便利な立地は騒音が付きまとうので、駅や繁華街から程よく離れたところに住むのが理想だ。
実際に足を運ぶメリット
治安、雰囲気
実際に足を運んだほうがわかることもある。その土地の雰囲気や内見したときの部屋の広さや日当たり、エントランスやゴミ置き場がきれいかどうか。あかりはついているかどうかなど。
特にエントランスやゴミ置き場が汚いと、その物件は十分に管理されていないと見なされ犯罪者に狙われる可能性が高まるらしい。
加えて、暗くなるまで残って物件の周辺や物件と駅の道の明るさなども確認しておくと万全だ。
そういったことをしっかり確認しよう
賃貸サイトに無い物件を見つけることもできる
賃貸サイトでいい物件が見つからないこともある。
実は、不動産業者だけが見れるレインズというサイトがあり、不動産屋はそこから取り扱う物件を決めてサイトに掲載する。
実際にサイト画面を見せてもらったことがあり、僕たちの見ている賃貸サイトのような感じだった。
通常は
- レインズに掲載されて不動産屋が見れるようになる
- 不動産が取り扱う物件を決める
- 不動産が賃貸サイトに載せて借り手が見れるようになる
といった順で情報が流れる。
この流れからわかるように、レインズに乗ってからと、賃貸サイトに載ってから僕たちが見れるようになるまでにはタイムラグが発生する。
不動産屋に行くことで、賃貸サイトに載る前の物件をレインズで探してそれを契約することができる。
ただ、事前に賃貸サイトに掲載されている賃貸を網羅しておく必要はある。
不動産業者としてはまず自分たちが扱っている物件を契約して欲しいはずだ。なのでレインズの情報ではなく、まずは手持ちのカードを使ってくる。
これをショッピングで例えてみると、賃貸サイトに掲載されている物件は店頭に並んでいる商品で、一方レインズの物件は取り寄せのようなものだ。
店側の視点に立つと、まずは店頭に並べてある商品を買って欲しい。どうしてもお客の希望に沿う商品がなく、客側から申し出があれば取り寄せを検討するはずだ。
次に客側の視点に立ってみる。普段の自分の買い物を思い出してほしい。
まず店頭の商品の中から希望の商品、あるいは希望に近い商品を探すだろう。並んでいる商品の中からに欲しいものがなかったときに初めて取り寄せの申し出をするはずだ。
賃貸サイトを確認しないでレインズの物件を見るという行為は、店頭に並べてある商品を確認せずにいきなり取り寄せを申し出るようなもの。これでは不動産屋に迷惑がかかってしまうし、賃貸サイトに希望の物件が載っているかもしれないのに見逃してしまう事になる。
そのため、レインズの情報を見るためには事前に賃貸サイトをチェックし具体的に希望を絞り込んでいくことが必要になってくる。
例えば以下の条件で部屋を探していたとする。
- 共益費・管理費込みで家賃60,000円前後(±2,000円)
- 鉄筋コンクリート
- 2階以上の部屋
- 駅から徒歩10分以内
- バス、トイレ別
- 大通りに面していない
そして家賃以外はクリアしたが家賃は65,000円だったとしよう。
その場合、「この条件で賃貸サイトで探してみたら家賃が65,000円の部屋ならあった。だけど家賃の上限は62,000円で考えているので希望に沿わない。同じ条件で、家賃があと3,000円安い物件はないか?」と具体的に質問できる。
そうすると、不動産業者も「じゃあレインズで調べてみようか」と思うはずだ。
このような流れで、賃貸サイトに載っていない物件を探せすことができる。
初期費用
引っ越しまでの流れや部屋を決めるときの注意点はわかったと思う。次に、部屋を契約するときの初期費用について説明する。
家賃、敷金、礼金、仲介手数料など部屋に関する初期費用
大抵の物件では家賃に加えて敷金、礼金が発生する。
敷金とは
契約期間中に滞納があった場合の家賃債務や、部屋を損傷させた場合の修理費の担保として、先に預けておくお金です。契約が終了して部屋を退去する際、敷金の額から「家賃の滞納分や借主に責任のある損傷の修理費など(賃貸借期間に生じた借主の金銭債務の額)」を差し引いた金額が返ってきます。家賃1カ月分が目安ですが、最近は敷金がゼロの物件も増えてきています。
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chintai/fr_money/chintai_shokihiyou_shikirei/
礼金とは
文字通り、部屋を所有する大家さんに対して、お礼の意味として支払います。敷金と違って、退去時に返金されることはありません。最近では礼金なしの物件も増えています。家賃1カ月分が目安。
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chintai/fr_money/chintai_shokihiyou_shikirei/
この説明から分かる通り、敷金は返ってくる可能性があるのに対し、礼金は返ってこない。
家賃1カ月分が目安とあるが、家賃2ヶ月分の物件もある。僕が見てきた感覚では、安めの物件は1ヶ月、高めの物件だと2ヶ月のことが多かったように思う。
物件を決めると不動産屋に仲介手数料として家賃の半月〜1ヶ月分を支払う必要がある
そして当然ながら最初の1ヶ月分の家賃も発生する。まとめると以下のようになる。
- 敷金:家賃1〜2ヶ月相当(またはクリーニング代が数万円)
- 礼金:家賃1〜2ヶ月相当
- 不動産屋への仲介手数料:家賃半月〜1ヶ月相当
- 1ヶ月分の家賃
これらの費用を合わせると、部屋に関する初期費用はだいたい家賃3ヶ月半〜6ヶ月分に相当することが多い。
敷金、礼金が0の物件や、入居日が日割り計算される場合などはこの限りではないが、だいたいの目安として覚えておくといいだろう。
注意したいのは礼金・敷金0物件というのもあるが、必ずしもお得とは限らない。
賃貸物件には原状回復義務という、借り手に対する義務がある。これは、部屋を借りた時と同じ状態に戻さなければいけない義務。そのため、退去するときは部屋の損傷回復代やクリーニング代としてある程度の費用が取られる。
先の説明の通り、敷金がまさにこの費用に充てられる。
では、敷金ゼロ物件はどうするのかというと別途クリーニング代というものを設定していることが多い。契約の際はしっかり確認しよう。
また、敷金・礼金が0の部屋は相場より家賃が高いこともある。初期費用は抑えられることは結構だが長期間住むと確実に損してしまう。そのような物件はなるべく数年以内に引っ越すつもりでいよう。
このように、敷金・礼金0の物件は代わりにどこかで費用がかかってくることを覚えておこう。
保険、鍵交換代などその他の初期費用
初期費用は家賃だけではない。
火災保険や鍵交換代、部屋のクリーニング代などが入ってくることもあるので、家賃に加えてさらに数万円が上乗せされると思っておこう。
まとめ
賃貸契約についてスケジュール感、部屋探しの注意点、契約時の初期費用を伝えた。
これから引っ越しする人は部屋選びの参考にして欲しい。