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チェンマイ英語留学の感想

チェンマイで英語留学

で書いたように現在NESという語学学校の英会話コースに通っている。1日2時間で60時間のコースを契約した。

チェンマイ生活も残すところあと2週間となり、英語教室も残すところあと10回となった。ここまで通ってみてNESに対する正直な感想を述べたいと思う。他の語学学校の会話コースに通ずるところもあると思うので検討している人は参考にしてほしい。



まず英語力が上達したかと言われると、正直ほとんど変わらない。曜日ごとに先生は違うし先生ごとに授業の内容が違う。本当にいつどの先生が教えに来るかわからないという状態だ。一応共通のテキストはあるのだが、テキストに忠実な先生もいればかなり脱線する先生もいて様々だ。先生同士で授業の引き継ぎも特に行われないため宿題は出ない、教材は授業の度にプリントアウトして配られるので予習もできない。そういうわけで授業は体系的に行われることはない。そして授業内容はいというと、テキストの話題に沿って先生が順番に質問して答える、あるテーマに対してペアを作って会話させる、リスニング、テキストの文法問題を解いて知識のちょっとした確認をしたりイディオムを少し覚える、という感じでいうほど会話をする機会はない。2時間ずっと会話ということは断じてない。

少なくとも会話コースの方針は、英語に触れる機会と少しの会話の場は提供するけどあとは自分でやってね。という方針。

それもそのはず、「英会話コース」という時点で、文法や単語を程度習得した人がアウトプットの練習のために開講されるコースということだ。実力が上がらなかったのは完全に自分の責任だと感じる。文法をやりたかったらTOEIC、TOEFLなど試験対策コースを受講すればよかったのだ。英会話教室に通っても実力が上がらない。このような失敗はネット上でも散見される。それを知っていたにも関わらず、同じ轍を踏むという悲惨な現状だ。歴史は繰り返す(笑)

では会話コースを最大限に活用するにはどうすればいいか。

まず英会話スクールに通う前にある程度の文法や単語の知識は事前に習得するのは自己に課せらた義務だ。その上で日々の自己学習は必須で、自習用教材を自分で用意して文法や単語力の維持・強化に務めたり、耳慣れするためにYouTubeを見たりリスニング用の教材を購入して毎日聴いたり、英語の本に挑戦してみる、と言ったことが必要になってくる。日本なら義務教育で英語はある程度習得すると思う。問題は知識ばかりで実践がないこと、そしてその知識もすぐには取り出せないことだ。海外旅行にいけば英語ができるようになるか、というとそれは難しい。基本的には高度な会話をする必要は全くなく、簡単な会話で成り立ってしまう。なんだかんだ中学1、2年レベルの知識は必要なことが多いが、中3や高校レベルの知識をとっさに使う機会はあまりない。さらに、見知らぬ外国人への抵抗もあるだろうし自分の観光スケジュールもあるから積極的に現地人と関わる人はそう多くないだろう。なので積極的に現地人と関わらない限りどれだけ海外旅行に言っていようと実戦的な英語の実力は身につかない。

体系的な教育において、最初に学ぶことの方が簡単で理解しやすく身につきやすい。そして後半になればなるほど複雑で難しくなり理解も習得も困難になる。加えて、例えば英語を中1から高3まで計6年間学んだとしよう。(ここでは高校受験や大学受験など細かいことは無視する)。極端な話、中1の最初に学んだことは高3の終わりまでに6年間使う機会がある。逆に高3で学んだことは1年未満しか使う機会がなく、高3後期に習った知識は全く身につかずに終了なんてことになる。英語は体系的に学べるしある程度は理論的でもある。かと言って数学ほど理論的ではないので積み重ねていけばすぐに理解したり身につくわけではなく、慣れや相応の知識が必要だ。

そういうわけで、簡単で、かつ使う機会が多かった中学初期レベルの知識で成り立つ日常会話はなんとかできるという人が多いが、そこから高度な会話につなげることが難しい。そしてある程度の長さの会話だと、やはり耳慣れしていないのが致命的な弱点になってくる。自分の言いたいことはたどたどしい英語で何とか伝わるが、相手の言うことがききとれないのだ。

ここで思い出してほしい。人間の子供は最初は全く喋れないが、ある日突然喋れるようになる(穏やかな心を持ちながらある日突然激しい怒りによって目覚めたスーパーサイヤ人的な感じ)。これは親の会話を毎日身近で聞いていて耳慣れすることによるものなんじゃないかと思う。なので最近思っているのが、多聴がもっとも重要なのではないだろうか、ということだ。個人的には知識は木の幹で、実戦が葉っぱのイメージだ。なんの知識もなくとにかく聞きまくるのもそれはそれで問題だが多くの人は文法や単語の知識、すなわち幹に相当するものは持っているだろう。それに徐々に葉を付けていく作業をしていけば効率的に総合的な英語力を身につけられるんじゃないだろうか。なるべく英語を聞く機会を増やして耳慣れすることが実戦的な英語力養成の近道であると考える。とにかくYouTubeで英語チャンネルを聞くか、ちゃんとしたCDを買ってリスニングの特訓が効果的か。細かいことをいうと、リスニング用に録音された綺麗な聞き取りやすい英語と、日常的な会話の聞き取りにくい雑な英語は少し違うと思う。最初はCDなど正当な教材から入ってYouTubeにシフトするとか、交互に使うと言った工夫も必要だろう。

授業時の姿勢は、先生から授業の主導権を奪いに行くくらいのつもりで望んだらいいんじゃないだろうか。教室は少ない時は6人、今まで一番多かったのが16人だ。16人ともなると先生が1人ずつ当てる場合、自分の順番はなかなか回って来ない。なので先生のジョークや誰かの意見に耳を傾けてツッコミを入れるなどしよう。どっかで仕入れたブラックユーモアやアメリカンジョーク的なものを披露してみてもいいかもしれない(やりすぎると失笑を買いそうだが…)。休み時間は先生やクラスメイトに話しかけたりしてとにかく練習の機会をひねり出してみる。そうやって自信をつけたら今度はチェンマイ在住の外国人に話しかけてみるといい練習になるだろう。それを可能にするにはやはり先に述べたような日々の自己学習が重要になってくるわけだ。

ここまではあまりいい話ではなかったが、もちろん語学学校に通う事で英語学習のモチベーションが維持できたり、クラスメイトと仲良くなることもできる。例えば仲良くなった日本人のおじさんとカフェやバーに行ったり、面白い話を聞けたり、仕事の関係で現地で暮らしている日本人の方に美味しい店やカフェなどの現地情報をいろいろ教えてもらったりした。また、先生やクラスメイトからもいろんな情報や違う角度からの考えを仕入れたりできて、友好関係や視野を広げるのにもいいと思う。




まとめ

せっかくお金をかけて会話コースに通ったならその分はしっかりと自分のものにしていきたいものだ。会話コースに通うのはもちろん自分の意思だと思うので授業以外に自己学習するのは言うまでもないことのはずだった。しかしそれができていなかったわけだが。残りわずかだが、とにかくリスニング重視で過ごしていきたい。語学学校に通う以上さまざまなバックグラウンドを持つ人に関われる機会があり、それはメリットだと思う。

英語でもなんでも、語学学校の会話コースに通うことを検討している人はこの記事を参考に学習戦略を立ててほしい。

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